2006/5/21(日 ) 晴れ |
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ここのところ、ず〜っと続いている過重労働生活。若い頃は月200時間以上なんて無茶な残業をしたこともあるが、さすがにこの年になると無理が利かない(^_^;) 体力もそうだが、何より気力の問題だ。。。昔から「他人にストレスを与えることはあっても、決して自分はストレスにやられないタイプ(^^)v」と褒められて来た(^_^;)? この俺が、疲労のピークにありながら昨夜はなかなか寝付かれなかった。。。(>_<) すわっ!ストレスか!? な〜んて!(^^) ホントは久しぶりの休日の予報が「快晴」だったので、どこへ繰り出そうかとあれこれワクワク思いを巡らせて、眼が冴えてしまっただけだ(^^ゞ 5月も下旬に差しかかったが、今年は天候が不順でゴールデンウィーク明けから青空を見ていない。ましてフィールドに出るのはひと月半ぶり。喜ぶな!と云うのが無理な注文だ(^o^)! そろそろコクワやヒラタ目撃の報告が聞かれ始めている。オフの間に見つけたポイントのいくつかを駆け足で廻ってみよう! | |||
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ここは昨年12月25日に見つけた、台地上にあるクヌギの多い雑木林。駐車スペースの周りにある草地には一面のハルジオンが広がり、明るい日差しの下で多種多様な訪花性の昆虫が群れ飛んでいた。 | |||
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一番多く見かけたのは、小柄でずん胴なミツバチだ。あちらこちらに飛び交い、せわしなく花の上を動き回るいかにも働き者と云った様子が可愛らしい。後ろ足が花粉団子を付けやすいようい毛深く扁平になっているのがわかるだろうか。 | |||
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撮影時点では全体にメリハリのない地味な色合いからニホンミツバチと確信していたのだが、あとから写真を確認すると、腹部上部がオレンジ色であか抜けした感のあるセイヨウミツバチ風の個体がいるのにも気付いた。見分けは難しいようだ。 | |||
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ミツバチに比べるとはるかに大柄なナミハナアブ。お腹いっぱいに蜜を溜め込んだように見える。ハエの仲間で、巣をつくることもせず幼虫は汚水の中で腐食質を食べるため、ハチとは異なり自分のためだけに花を訪れる。 | |||
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こちらもハナアブの仲間。上述の通りハエの仲間だと聞くと意外に思うかも知れないが、ハチとの大きな違いは翅(羽)の枚数。ハチは4枚だが、ハナアブやハエの仲間は2枚しかない。大きな複眼、触覚がほとんど見えないことなども見分けるポイントのひとつだろう。 | |||
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体長10mm足らず、細身でスマートなハバチ?ヒメバチ?の仲間。紅色の腹部が印象的だが、力不足で同定に至らなかった。 | こちらはもっと小さな、訳のわからない虫(^_^;) とりあえず撮影して帰り、形状からカメムシの仲間と踏んでサイトを廻りようやく見っけた。ヒメナガカメムシ。 | ||
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ヒラヒラと飛び交う小さなヒメウラナミジャノメも良く見かけた。翅を広げた姿は地味な目玉模様だが、閉じた裏側には美しいさざ波模様。黒い目玉の中にあるプルーの金属光沢のヒトミも美しい。 | |||
何の変哲もない草っ原だが、眼を凝らせば色々な昆虫たちが集まっているのに気付く。夢中になってすっかり時間をとられてしまったが、足早に目的のクヌギ林に向かうことにしよう。。。 | |||
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さっそく眼に飛び込んできたのは切り倒されたメクレクヌギ。まだ枯れてはいないようだが、残念なことだ(-_-;) | |||
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淡緑色の小さな花をつけているマユミ。地味で目立たない花だが、秋にはピンク色の外皮から真っ赤な種子をのぞかせる可愛いことこの上ない実をつける。 | |||
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太く立派なモウソウチクのタケノコも、ずいぶん大きく育っている。中には10m以上あるものも。。。竹は利用価値の高い植物だが、繁殖力が強い上に一気に成長して他の植物から日の光を奪ってしまうやっかいものでもある。手入れの疎かにされた雑木林が通常の遷移をとらず、荒れた竹薮になってしまうことも多い。 | |||
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この時期に里山で花をつけているアザミは、ほぼ間違いなく「ノアザミ」。花の咲く季節の他にも、総苞と呼ばれる花元の膨らみが大きく、粘つき、それを覆うガク片がそりかえらないことが特徴のひとつだ。 | |||
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ふと眼に止まった羽化したばかりの未成熟なトンボ。アキアカネかナツアカネ。 | 枯葉に覆われた地面を盛んに行き来しているヒメハナラガツチバチ。幼虫のエサとなるコガネムシの幼虫を探しているのだろう。 | ||
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雑木林の林床で良く見かけるスラリとした清楚な姿のこの花はナルコユリ。白く可憐な花を垂らす。 | |||
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上述のナルコユリに良く似たアマドコロ。花の時期が少し早いこと、1箇所から垂れる花の数が1〜2個であること、そして、茎が角張っていることなどから見分けられると云うが、なかなか難しい。 | |||
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見づらい写真だが、林縁のそこかしこにあったタラノキ。山菜の王様タラの芽が育ったものだ。春先の散策の密かな楽しみ。来年は少しだけおすそ分けいただこう。 | |||
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林縁で白い花をつけて眼を惹いたのは、ガマズミ。秋には真っ赤な実をいっぱいに付け、我々の眼を楽しませてくれる。 | |||
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マミジロハエトリグモ(♂)や、サシガメと云った肉食性の昆虫も、暖かい陽射しの元でさかんに活動中だ。 | |||
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竹やぶに覆われつつある根台場風のクヌギの林だが、スズメバチ・サトキマダラヒカゲ・ヨツボシオオキスイ・ヤセバエなど、樹液を好む昆虫が集まっている。それにしてもオオスズメバチと並んだキイロスズメバチのなんと小さく見えることか(^^) まるでアシナガバチのように思える。しかし油断は禁物。攻撃性はきわめて高く、秋の刺傷事故はこのキイロスズメバチによるものが多いとのことだ。 | |||
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メクレが剥がされ残念なクヌギだが、細かく見ると複雑なメクレがまだ残されている。今日は推定40mm弱のコクワ1頭を確認したのみだが、樹液も期待でき、ノコ・カブトはかなり集まるだろう。
ところで、今シーズンの初確認だったコクワを手に取りたく、しつこくメクレを掻き出しているうちに、柔らかな感触とともに、なんとボクトウガの幼虫を突き刺し、引き出してしまった。 | ||
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わずかながら樹液が滲んでいるのだろうか?コジャノメが訪れていた。注意深く観察すればシックでなかなか美しい。よく調べもせずについ「ヒカゲチョウ(の仲間)」などと呼んでしまうが、反省。。。 | |||
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こちらは目前1cmまで近づいても動ぜず、2頭が競うように夢中で樹液を吸っていたサトキマダラヒカゲ。昼の樹液酒場の常連さんだ。 | |||
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ヨツボシケシキスイの群がる奥に、クワガタの背中が。。。 | 今年もよろしくね!(^^)v | ||
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この時期(5月中旬)に活動しているスズメバチの多くは越冬を終えた女王蜂だ。樹液でエネルギーを補給し、単独で巣作りを始める。働きバチに比べて攻撃性はずっと弱いと聞くが、十分注意しよう。実は、俺はスズメバチが嫌いではない。と云うよりも、樹液に集まる昆虫の中ではかなり好きなもののひとつだ(^^ゞ。 スズメバチサイトの決定版とも云える「都市のスズメバチ」で、かれらの興味深い生態についても知って欲しい。 | |||
ここは、多少の採集圧を我慢さえすればカブト・ノコ・コクワについては間違いのない場所だろう。埼玉であればヒラタが生息していても決して不思議ではないポイント。。。この夏、千葉県産ヒラタと出会うことができるのだろうか? | |||
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車に戻る途中、ミジンコの湧く田んぼの中に小魚が群れているのに気が付いた。 | |||
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繁殖行動だろうか?楽しそうに追いかけっこをしていた。はじめ、昔懐かしいクチボソ(モツゴ?)かと思ったが、水際に浮かんでいた姿から、タモロコではないかと思う。 | |||
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さてさて、毎度のことながら、魅力的な出会いの数々を前についつい時間を費やしてしまう(^^ゞ。今日はこの後もう2箇所を予定していたのだが、時間的に見て1箇所に絞るべきだろう。 あれこれ考えた末、季節と期待とを考え合わせて次に向かう場所を決定し、ハンドルを向けることにした。 | |||